ポール・ロバーツ「食の終焉」

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サプライチェーン・マネジメントなる言葉に躍らされ、

高い利益率を求めて効率化を目指してきた、複雑に絡み合った世界。

その代償として1ヶ所で危機が発生すれば、すべてが崩壊してしまう。

金融危機はもちろん、東日本震災やタイ洪水での製造業の混乱、

身近な例では、相互乗り入れの電車のダイヤが乱れがちなことまで。

そして同じような危機が「食」にも迫っていた。。。

食品の経済学的な価値」と「生物学的な価値」の間のズレ。

著者はここにグローバル経済に組み込まれた食の破綻の兆候を見る。

300年の時を超えて、再びマルサス人口論」に直面するのだろうか?

肉食文化が広がっていけば、食料需要は爆発的に増加してしまう。

肉1kgの生産に8kgの穀物が必要になってしまうのだから。

しかし、これまで食料の生産性向上を後押ししてきた前提条件、

安価なエネルギー、豊富の水、安定した気候がゆらいでいる。

食の起源から現在の「食」の仕組みができるまで歴史、そして問題。

また、現在の危機的状況を打破するには何が必要なのか?

世界を飛び回り、足でかせいだ情報を見事に編集した脅威の1冊!

「食への愛」が生きる原動力の私にとって、過去最大級の問題作。

今のうちに美味しいものを食べられるだけ食べて…、じゃなかった。

しかしどうすればいいのやら。次なる私の転身は農業か?

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