なぜ日本文化に関心を?/私とお金の転換点

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投資から日本の歴史や文化へ傾倒していったのはなぜ?

そう問われてなぜだろう?と自分でも分からなかったから(笑)、

昔のブログ記事を振り返っているうちに分かったこと。

2008年6~7月にその後の人生を変えた2冊の本に出会っていた。

前者については昨年とある場で話した内容を紹介したよね。

社会貢献関連の金融商品への投資(11/10/30)

後者は1992年に出版されたベストセラー。

今こそ日本の伝統文化に潜む「清貧」の心に目を向けよ!

と古典を引きながら、問題提起をした一冊。

日本には物作りとか金儲けとか、現世の富貴や栄達を追求する者ばかりではなく、それ以外にひたすら心の世界を重んじる文化の伝統がある。・・・現世での生存は能うかぎり簡素にして心を風雅の世界に遊ばせることを、人間としての最も高尚な生き方とする文化の伝統があったのだ。」(P4)

そして特に心に響いた古典が著者が紹介していた「徒然草」。

このとき私は正しく日本の歴史・文化と出会ったのだ。

蟻のごとくに集まりて、東西に急ぎ、南北に走る人、高きあり、賎しきあり。老いたるあり、若きあり。行く所あり、帰る家あり。夕べに寝ねて、朝に起く。いとむところ何事ぞや。生をむさぼり利を求めて、止む時なし。

 身を養ひて、何事をか待つ、期するところ、ただ老と死とにあり。その来たること速かにして、念々の間に留まらず。これを待つ間、何の楽しびかあらん。惑へるものはこれを恐れず。名利におぼれて先途の近きことを顧みねばなり。愚かなる人は、またこれを悲しぶ。常住ならんことを思ひて、変化の理を知らねばなり。
」-徒然草74段

簡単にまとめると…

長生きと利益に執着したところで、待っているのは老いと死。

この世が無常であることに早く気づきなさいよ
、ってとこ。

20代の頃の私はひたすらお金に執着していた。

お金で社会を見返してやる、という想いもどこかにあった。

株式関係で訴訟にまで突入し、法廷で「ハゲタカファンド」と罵られて、

その通りハゲてしまうという事件を起きるほど…(苦笑)

だから兼好法師のこの教えが妙に心に響いたんだ。

読書でも人生を変えるような運命の出会いがあるんだよ。

ちなみに私はこの時、30歳になったばかりの頃だった。

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